美容整形後遺症による顔のゆがみや引きつりについて専門医が解説

美容整形全般

shutterstock_290046506整形後遺症とは、美容整形後に仕上がりが不自然になったり、顔がひきつるといった身体の機能面で不具合が生じたりする現象の総称です。副作用整形失敗とも捉えられます。

せっかく勇気とお金を出して行う美容整形ですから、当然術後のリスクは避けたいもの。では、整形後遺症を防ぐために私たちができることはあるのでしょうか?整形後遺症にまつわる様々な疑問を専門医に聞きました。

整形後遺症になるかどうかは、整形後の仕上がりが問題

shutterstock_84873448整形後にトラブルを抱えてしまうケースは確かに存在します。では、整形後遺症を発症する原因は何なのでしょうか。

Q.半永久的な施術でも、整形後に施術箇所の形が不自然になる、元に戻ることはありますか?

整形後の不自然さは、術後の仕上がりに左右されます。つまり仕上がりが自然であれば数年経ってもそのまま、不自然なら、その不自然さがそのまま残るということです。

半永久的な施術であれば、通常は元の状態に戻ることはありません。しかし、半永久的な施術であってもまれに効果が消失する場合があります。

例えば半永久的な施術であるフェイスリフトは、5〜10年経過すればリフトアップ効果は弱くなったように感じます。なぜなら加齢によりたるみが出てくるからです。しかし、たとえ加齢でリフトアップ効果が弱まったと感じでも施術を受けなかった場合より、見た目は若々しく見えます。

このことから、半永久的な施術であれば、効果が弱まっても持続性は高いということがわかります。

Q.数年から十数年経過して、鼻が不自然だったり頬が不自然に引きつれていたりする人がいますが、これも整形後遺症なのでしょうか?

見た目の不自然さは施術直後からわかることなので、数年から十数年経過して変形するわけではありません。

ボトックスヒアルロン酸不適切注入により不自然に見えるケースは比較的よく見られます。リフト術の場合は不自然につり上げ過ぎている、鼻はプロテーゼが本人に合っていないなど。

これらは医師の技量不足や、不十分なカウンセリングによります。ですから、信頼できる医師を見極めて十分にカウンセリングを行うことが大切です。中にはカウンセリング当日の施術を迫ったり医師がカウンセリングを担当しないクリニックもあります。そういったところは避けるようにしましょう。

Q.施術によって重い障害が残ったり、死亡したりすることはあるのでしょうか。

美容整形は外科的な手術です。そのため施術が失敗すれば障害が残る可能性や死亡事故が起きる可能性はゼロではありません。ただし、美容整形での事故はその多くが麻酔時の失敗によるものです。

大塚美容形成外科では事故を起こさないために麻酔科学会が認定した麻酔科専門医が麻酔を行い、施術する医師も形成外科学会認定の形成外科専門医が担当します。まれに悪質なクリニックでは勝手に◯◯専門医と掲げていますが、学会が認定している資格ではありません。

ですから、知識・技量において信頼できるクリニックかどうかは、学会認定の麻酔科専門医、形成外科専門医が在籍しているか、ということが重要な判断基準となります。

整形後遺症にならないよう、気をつけるべきこととは?

shutterstock_353516108せっかく美容整形を受けたのに仕上がりが満足いかないといったことが起きると辛いものです。美容整形を受けて後悔しないためにはどういったことに気をつけたらよいのでしょうか?

Q.比較的リスクが高い施術を教えてください。

一般的にリスクが高い手術は骨切りフェイスリフトです。どちらも神経の走行を熟知していないとできない手術です。

施術中に神経を傷つけてしまうと、施術後の表情や動きに影響が出てしまう可能性があります。このリスクを下げるには施術する医師が経験豊富であることが重要です。

美容外科に限定した手術経験数だけでなく、骨切で骨切であれば同部位の骨折治療経験、フェイスリフトであれば耳下腺の腫瘍摘出手術など、その他多くの治療経験を持つ医師が手術することでリスクを少なくすることができます。なぜなら、同じ手術部位のより難易度が高い手術経験がある医師のほうがその部位に対しての知識と経験があるからです。

そのため、施術する医師の経歴はきちんと確認するようにしましょう。

Q.もし後遺症が出現した場合、無償で元に戻す施術や治療を受けられますか?

それぞれのクリニックの対応や後遺症の種類にもよりますが、引きつれや凹凸などであれば修正できる可能性が高いです。

術後の経過で修正が必要な時は、多くのクリニックで無償で修正可能です。ただし、整形後遺症で修正が必要なケースのほとんどが、一年以内に症状が出ます。そのため無償での修正期間は1年、それ以降の修正は有償になるケースもあります。

Q.後遺症が残らないために患者様ができることはありますか?

カウンセリングで気をつけるべきポイントは、「できることとできないことを理解するように努める」ということです。

手術の効果を高めようとすればリスクも高くなります。しかし長年のコンプレックスから思いつめてしまい理想が高くなりすぎている人もいます。落ち着いて冷静な判断をするためには、家族や友人のように信頼できる人に付き添ってもらい、カウンセリングを受けるのもよいでしょう。

施術のリスクを正しく知り、信頼できる医師を選んだうえで高望みをしないことが大切

美容整形によるすべてのリスクを完全に排除することはできません。しかし行う施術やその施術のリスクについて知っておくことで、整形後遺症を防げる可能性は高くなります。クリニックを選ぶ際は価格のみならず、担当医やカウンセリング、施術内容、補償なども納得できるかよく考えましょう。

▼大塚美容形成外科では、施術前に無料カウンセリングを行っています。また、術後に施術担当医と直接連絡いただける、フォローアップメールをご利用頂けます。
https://www.otsuka-biyo.co.jp/form/

監修医情報
大塚美容形成外科・歯科 総院長 石井秀典

大塚美容形成外科・歯科 総院長
石井秀典(いしいひでのり)

経歴
2000年 帝京大学医学部 卒業/2000年
帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得
2022年 大塚美容形成外科 総院長就任
帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
資格・取得専門医
医学博士
日本形成外科学会専門医
日本美容外科学会専門医(JSAPS認定)
アラガン社ファカルティ(ボトックス・ヒアルロン酸注入指導医)
所属学会・団体
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本形成外科学会会員
国際形成外科学会会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
美容整形全般
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました